「ニュージーズ 主演 京本大我」 の記録
2012年にトニー賞を席捲したメガヒットミュージカルが、満を持して日本初上陸!
そんな見出しとともにメールが届いたのは2019年7月11日のお昼ごろだった。大我くんの主演舞台が決まった...!一気にTLがお祭りになったのを覚えている。
大我くんの主演で、ディズニーの大ヒットミュージカルで、それも日本初演で、日生と梅芸のメインホールで、小池先生の演出で、豪華なキャストで...
とんでもない舞台だ... あまりの情報量に頭が追いついていなかったけど、とにかくうれしかった。まだ1年も先の舞台だけど、たのしみでたのしみで仕方なかった。
大我くんをキャスティングしてくださったのは小池先生だった。
“『ニュージーズ』というものをやるとなった時に、「誰を?」と思い、もちろん色々な若い俳優さんたちはいっぱいいるのですが、役の年齢設定が17歳なのでなるべく若手でと思った時に、京本大我という名前がすぐに浮かんだので、改めて出演のお願いをしました”
小池先生の頭の中に“京本大我”という名前がすぐに浮かんだそうだ。それはきっと、ルドルフとともに成長してきた大我くんのことを間近で見てくださっていたからだと思う。
エリザベートのオーディションの際、当時19歳だった大我くんを見て、小池先生は「この人は先々本格的なミュージカル俳優としてずっと行く人であろう」と感じたそう。
大我くんもまた、
“小池先生が責任を持って育てると選んでくださって、僕のミュージカルの道は始まったと思います”
と話していた。
初めてエリザベートにルドルフ役で出演した年の初日、頭が真っ白になって放心状態で終演した大我くん。その直後に小池先生が大我くんの楽屋に来て、抱きしめてくれた。
“君はミュージカルを続けなさい”
大我くんを抱きしめながらそう言ってくださったそう。
それから小池先生に何を言われても、「先生が続けなさいって言ったんだからね!」って思うようにしてる大我くんは本当にかわいいけど(笑)だからこそ、小池先生が選んでくださった主演というのは、本当に特別なものだったように思う。
それもニュージーズが決まったのはSixTONESのデビューが決まる前の話だった。
“正直申し上げてその時点で「SixTONES」でデビューということが決まっていたら、ここにはいてもらえなかったかもしれない。ちょっと早めにお願いをしたのが良かったのかもしれません(笑)”
と小池先生はお話されていたけど、本当に大我くんの実力だけを見て選んでくださったんだなと、またうれしくなった。ルドルフとして選んでくださったときもそうだった。
“役者さんの二世であるとか、ジャニーズの中でプッシュされているというようなことよりも、本人の芸事に対する熱心さと、ミュージカルに対しても、これから先もずっとやっていきたいという意志を感じた”
小池先生は“京本大我”を“京本大我”として評価してくださっている。大我くんに出会ったときからずっと。そしてきっとこれからも。それが本当に本当にうれしい。
また、ニュージーズというミュージカルはジャニーさんも大好きな作品だったようで。主演が決まった直後にTravis Japanの宮近くんが教えてくれたそう。ジャニーさんはトラジャにニュージーズの動画を見せて、「ユーたちもこういうのをやった方がいい」と言っていたらしい。
“ある種、オレがジャニーさんの夢を叶えられているのかな”
“ジャニーさんがやりたかった作品に携われることに、より使命感を感じます!”
“俺の口から直接、ニュージーズ決まったよって言えなかったけど、ジャニーさんの大好きな舞台で、恩返しできたらいいなっていう気持ちです”
と大我くんは話していた。ニュージーズはジャニーさんが大好きだった作品だと知って喜び、また大我くんがニュージーズに携わることがジャニーさんへの恩返しになると大我くんは考えていた。大我くん、「ジャニーさんと積極的にコミュニケーションを取る方ではなかったけど、パフォーマンスを見て欲しいという思いは強かった」と話していたから、ジャニーさんにニュージーズを見てほしいという思い、かなり強かったんじゃないかな〜と思う。
2015年のエリザベートを見に来てくれた際、ジャニーさんは大我くんに「ユー、ミュージカル合ってるよ」と言ってくれた。大我くんはそのことを「今でも俺の誇り」だと話していたけど、小池先生には「君はミュージカルを続けなさい」と言われ、ジャニーさんには「ユー、ミュージカル合ってるよ」と言われた大我くんは、ずっとミュージカルのステージに立ち続ける人なんだろうなと思う。
それから、ニュージーズが決まってうれしかったのはそのキャパだった。5月はあの日生劇場で、6月は梅田芸術劇場のメインホール。これがどれだけすごいことなのか。
大我くんの初主演舞台となったBOSS CATでも大阪公演は梅田芸術劇場で行われた。ただ、このときはメインホールではなく、シアター・ドラマシティ。日程も東京は3日間、大阪は4日間。正直に言うと大阪は空席があった。大我くんがやたらチケットの売れ行きを心配して、毎日マネージャーさんに「チケット大丈夫ですか?」って聞いていたのは、このへんのことがあったからなのかなって思うと胸が痛かったし、悔しかった。
“日生劇場を連日満席にするまでの期待はされていなくても、上演が始まっていい舞台だってわかってもらえればどんどん口コミでファンの方も通ってきてくれるかなと思ったりしてます”
大我くん、日生も梅芸もきっと満席だったよ。連日一般応募やカード枠で売り切れになってチケットが取れなかったというツイートを見かけた。
あの日生劇場でまる1ヶ月。あの梅田芸術劇場のメインホール。これがどれだけすごいことなのか。もう「1ヶ月もあの日生劇場を埋めるなんて...」とか思わないでほしい。大我くんにかけられた期待と売り切れたチケットは本当に誇りだから。ステージ上から満席の光景、見てほしかったな。スタンディングオベーションして、満席の客席から鳴り止まない拍手を大我くんに送りたかった。
そしてこれはほんの一部かもしれないけど、大我くんがニュージーズのために努力してきたことも覚えておきたい。
舞台期間中はお酒は一滴も飲まない、辛いものは絶対食べない、のど飴とか吸入器でケアしている、地声でしゃべるのを避けるために友達と会う機会を減らす。
あとは前に話していたことも合わせると、マスクは欠かさない、お水は常温、エアコンはつけない、寝るときはのどをあたためて寝る、大好きなしめちゃんやちゃかちゃんの誘いも断る。
“神様が何か特殊能力を授けてくれるなら、どれだけ歌ってもかれないのどが欲しい”
大我くんはのどを本当に本当に大切にしてる。舞台期間中は特に気を遣って我慢して徹底的にのどを守って。大我くんの美声の裏側には大我くんが徹底してやってきた努力がある。今回もきっと何ヶ月もそうやって過ごしてきたんだろうなって思ったら、大我くんと大我くんののどをいっぱいいっぱい褒めたたえたい。
のどだけじゃない。ニュージーズに向けて自発的にボイストレーニングを始めた。
“今回初めてちゃんとボイトレというものを受けたけど、間違いなく身になるんだろうなって感じてる。今まで出しづらかった声が急に出やすくなった部分もあった”
大我くんがボイトレを始めた時期は定かではないけど、ラフスト期間中、大我くんの歌がみるみるうまくなっていったのを覚えている。
これはあくまで個人的な体感でしかないけど、ラフスト初日10/9は久しぶりのコンサートだったせいか少し不安定だったように感じた。そこから少し期間があいて、大我くんの歌を聞く度にどんどんうまくなっていて、正直恐ろしかった、いい意味で。こんな短期間でこんなに変わるんだってびっくりした。ラフストのオーラス12/25には、声量、音程、ビブラート全てが初日とは全く違うものに仕上がっていたように思う。
そして声だけじゃなくて、体づくりも。
“せっかくジャックに選んでいただけたからには、リーダーらしく、見た目も頼もしくしていきたくて”
去年の5月頃から自主的にジムに通い始めた。結果的に胸まわりは15センチ以上アップし、SixTONESの初期に作った衣装が入らなくなった。また、エリザ期間中にもジムに通っていた。それも休演日だけじゃなくて公演がある日も通っていたそう。YouTubeの撮影やお泊まりロケや音楽番組出演なども重なっていたあのエリザ期間に、ジムにまで通っていたと... 大我くんのストイックさには頭が上がらない。
店頭には大我くんが表紙の雑誌が並び始めた。デビュー組のミュージカル主演ってここまで手厚いのかとびっくりしたけど、どの雑誌も最高にかっこよくて、うきうきしながら本屋さんに通った。特にJ Movie Magazineは発売後、本屋さんからもネットからも消えた。売り切れた... その後重版が決まって、また店頭にちらほら並び始めたけど、大我くんはこんなにファンから愛されていて、こんなに人気なんだってまたうれしくなった。大我くんが表紙の雑誌たちは私の宝物。大我くんがニュージーズの主演だという証。
SixTONES結成と舞台が重なったとき、大我くんが3ヶ月抜けることを5人はたぶん良く思ってなかったと大我くん話してて。だから大我くん、憶測だけど5人に舞台の話をするとき、少し言いづらかったり気にしてたりしてたのかな〜って思ってて。
でも今回、Q. SixTONESのメンバーは今回の主演を何と?っていう質問に対して
“めちゃくちゃ喜んでくれました!出演が決まるたび、みんなのミュージカルへの関心が高まっていると感じます。特に『エリザベート』を観てくれたことが大きかったと感じます。たくさん褒めてくれたし、『ニュージーズ』も今から楽しみにしてくれています”
と答えていてめちゃくちゃうれしかった... SixTONESがめちゃくちゃ喜んでくれたこともうれしかったし、それを大我くんがうれしそうに話してることがさらにうれしかった。今から楽しみにしてくれているってことは、きっと5人もニュージーズ観に来てくれる予定だったんじゃないかなって思う。
それにもう大我くんが心配しなくても、きっと5人は大我くんの舞台出演を喜んでくれる。
2020年4月8日。
ニュージーズの中止が決まった。自分が観れないことよりも何よりも、大我くんがこれまで培ってきた努力やニュージーズに対する想いを振り返ると涙が止まらなかった。いま大我くんは何を思っているのだろう... 応援してくれていたまわりの人やファンに何て言葉をかける...?ぐるぐるぐるぐる自分の中でいろんな思いが駆け巡って、でも答えは出なくて、むしろもう答えは出ているからこそどうしようもなくて。
大我くんは自分の気持ちを「非常に入り乱れた感情」と表現してくれた。その言葉に救われた。自分が抱えていたぐるぐるした気持ちも肯定された気がして。
そして、最高の仲間と出会えたこと、それだけでも本当に幸せだ、と。
CDTVで大我くんがカメラにぶつかったときのことを、稽古でカンパニーのみんなにいじられたという話を聞いて、それだけでカンパニーの和やかな雰囲気がうかがえるし、そういう雰囲気を作り出していた大我くん、めちゃめちゃ良い座長だったんじゃないかなって思うよ。
そんな大我くんはファンに向けて「俺なりのやり方でみんなに寄り添わさせてね」と言った。
やっぱり大我くんだな〜と思った。やっぱり「明日も一緒に頑張ろうね」って寄り添ってくれる大我くんだ。
ニュージーズの中止が決まった翌日にあげてくれたImitation Rainの弾き語りも。きっといっぱいいっぱい考えて、撮ってくれた動画だと思う。それもきっと“大我くんなりのやり方で寄り添う”ということ。
ニュージーズが中止になってたくさん泣いたし悔しい思いも悲しい思いもした。だけど、それと同時にまた大我くんの優しさに触れることができた。また一段と大我くんのことが好きになったし、そんな大我くんを応援できることが誇りだと思った。
いまはまだ全部を前向きに捉えることはできないけど、少なくともニュージーズの主演として大我くんが出演することが決まってから、公演中止が決まるまで、たくさんたくさん幸せをもらったなと思い返している。
いつかいままで積み上げてきた大我くんの努力と想いが花開くことを祈って、これまで大我くんがくれたたくさんの幸せに感謝したい。
京本大我くん
ニュージーズ 主演 おめでとう。
そして、たくさんの幸せをありがとう。